2004年8月某日。
俺は友人たちとキャンプに来ていた。
ここのキャンプ場は夏休み期間だというのに人が少ない。
それもそうだ。知る人ぞ知る穴場を、キャンプ好きの渡がわざわざ探してきてくれたからだ。
「自然を感じるためにキャンプするんだから、お隣さんがいたら変でしょ?」
こうして、俺と渡、それから友人の恵菜と千江の4人で
ひっそりとした山奥でキャンプをすることになったのだった。
事件は、そこから始まる。